マンション完成時に行われる内覧会とは?【最後の砦となるのか?】
内覧会はマンション引渡し前の確認作業
マンションを購入する際には、ほとんどの場合には未完成の状態、いわゆる「青田買い」で売買契約を済ませていると思います。
内覧会とは、契約したマンションがいよいよ完成となり、引渡し前のお披露目と不具合箇所のチェックを行うイベントです。
この内覧会で不具合箇所を指摘した項目について、通常は補修が行われたかを再度チェックする「確認会」 「再内覧会」というものが入居前に行われます。
内覧会は引渡し前の最後の砦か?
ここでOKとなったものに関しては、原則入居後に補修は行ってもらえませんので、しっかりとチェックすることが必要です。
入居後の不具合については、アフターサービス基準に従って補修をしてもらえるものもありますが、引越しを終えて家具などが入ってしまった状態で大掛かりな補修をすることは、生活上のことを考えるととても大変なことです。
年度末引渡し物件は注意が必要
3月末に引渡しを迎えるマンションが多いのは、不動産業者の決算、年度末になることが多いためです。決算上は物件の引き渡しを完了した時点で売上高を計上できます。
マンションの工期は長くなるため、決算の年度末にまでに引渡しのスケジュールを組むことは、実は工期を短くしてしまう可能性があり、いわゆる突貫工事となることが多いのです。
建築中のマンションでは2月頃は内装工事が急ピッチで行われ、夜中でも電気がついていることをよく見かけます。内覧会時点では工事が完了せず、共用部分や敷地内の外構部分はまだまだ工事中というマンションはざらです。
雑な工事が行われていないか、きちんと補修工事が行われたかを確認してから引渡しを受ける事が大切です。
階数によっても仕上がり具合が違う
内装工事は通常のマンションの場合は、2階から3階、4階と上に進んでいきます。これはコンクリートを下から順番に打っていき、型枠がはずれてからしか内装工事ができないからです。
どうして2階から進めていくかというと、1階は資材置き場になっているために最後に仕上げていくことになります。
実際の内覧会でも最上階と1階は雑な仕上げになっていることが多いので注意が必要です。
共用部分の出来が悪い
年度末引渡しのマンションでは、実は共用部分の出来が悪いことが多いです。外壁や屋上の防水、廊下の長尺シートなどの仕上げ工事は、マンションの寿命にかかわる非常に重要な部分となります。
購入者は内覧会で専有部分(部屋の中)しか確認しないので、共用部分のチェックが疎かになっています。
共用部分の仕上げに関するアフターサービスは2年で切れてしまうので、管理組合理事会として各住戸にアンケートを行うことなどでたくさんの人の目で確認しましょう。
新築後12年程度で1回目の大規模修繕を迎える事になりますが、すでに保証期間は過ぎているため、修繕積立金の無用な出費となるケースが実は多いのです。
■この記事も読まれています