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内覧会を成功させる秘訣!ここがチェックポイント

新築マンションを購入する場合の多くは、完成前のいわゆる「青田売り」という状態で契約をされていると思います。

建物が完成し、引渡し前になるとマンションデベロッパーから「内覧会」の案内通知を受けて初めて知る方も多いのですが、この内覧会で何が行われるのか、何をすればよいのか、事前に知っておきたいチェックポイント、注意点をご案内していきます。

 

内覧会とは?

購入したお部屋のお披露目と不具合箇所の確認を行うのが「内覧会」です。
契約時はモデルルームと図面集、模型などで間取りをイメージするしかありませんでしたが、実際のお部屋がその図面と相違ないかも確認しましょう。

内覧会で行う主な内容

  • 共用施設(ポスト、宅配ロッカー、駐車場、ゴミ置き場等)の使用方法
  • お部屋の設備(キッチン、洗面台、トイレ、床暖房等)の使用方法
  • 図面とお部屋の間取り、寸法に違いがないか
  • 内装材の仕上がり状態の確認
  • カーテンの採寸
  • 家具、冷蔵庫などの設置場所の採寸

 

新築マンション内覧会の流れ

1) マンションエントランスにて受付
部屋番号と名前を告げると担当者から内覧会の順番(共用施設の説明かお部屋のチェックをどちらから行うか)の説明があります。

2) 共用施設の説明
通常は共用施設の説明から行われます。郵便ポスト、宅配ロッカー、ゴミ置き場、駐輪場、駐車場などの使用方法を担当者から説明を受けます。

3) お部屋のチェック
まずはお部屋の設備であるキッチン、給湯器、浴室乾燥機、床暖房等の使用方法の説明が行われます。
その後に各自でクロス、床フローリング、設備、建具などに不具合がないかの確認となります。

お部屋のチェックで注意すべきこと

この内覧会で不具合箇所を指摘した項目について、通常は補修が行われたかを再度チェックする「確認会または再内覧会」というものが入居前に行われます。
ここでOKとなったものに関しては、原則入居後に補修は行ってもらえませんので、しっかりとチェックすることが必要です。

入居後の不具合については、アフターサービス基準に従って補修をしてもらえるものもありますが、引越しを終えて家具などが入ってしまった状態で大掛かりな補修をすることは、生活上のことを考えるととても大変なことです。

とくに年度末に引渡しを控えたマンションでは、雑な工事が行われていたり、内覧会だというのにまだ完成していない状態のマンションもありますので、きちんと補修工事が行われたかを確認してから引渡しを受けるようにしなければなりません。

マンション内覧会の持ち物

スリッパ
冬季などは暖房も入っていないことも多く、足がかなり冷えてしまします。しかし、スリッパを履いていると床の不陸(傾斜や凹凸)に気づきづらいというデメリットもあります。まずはスリッパを履かずに各部屋の床をすり足で歩いてみて傾斜や凹凸、沈み込みなどがないかを確認することも重要です。
メジャー
パンフレット間取り図には部屋の寸法や梁・天井の高さが記載されています。梁の高さが変わることが何度となくあって、予定していた家具が入らないなどのトラブルもあるので、この寸法を確認することは大切です。また、カーテンの寸法や洗濯機、冷蔵庫置き場の寸法も確認しておくとよいでしょう。
デジタルカメラ
不具合チェック箇所を記録しておくのに大変重宝します。近くから接写しただけだとどの部分であったかわからないので遠景(少し離れた位置)も撮影しておくこともよいでしょう。手直し後の再内覧会・確認会でもこの写真データをもとに補修されているかを確認します。
また、狭い隙間や高い位置で覗けない場所を撮影してカメラの画面でチェックするという方法は非常に便利です。
懐中電灯
マンションの内覧会では仮設の照明器具を業者が用意していることが多いのですが、点検口の中、狭い隙間や冬季の夕方には懐中電灯が役に立ちます。
水平器
床や壁、キッチンなどの水平度を測る道具です。ネット通販やホームセンターなどで1000円くらいでも購入できます。ビー玉を使うとよく言われますが、建物全体が傾いている場合には一定方向に転がるのでわかりやすいですが、水平器の方が床だけでなく、壁やキッチン、戸棚などの計測にも使用できて便利です。
床はおよそ3m、壁はおよそ2mの距離で3/1000以内が適切な数値です。3mであれば9㎜以内となります。

内覧会の持ち物

 

内覧会のチェックポイント

図面どおりに施工されているか

まずは、契約した図面どおりに出来上がっているかを確認します。マンションの工事を進めていく上で、どうしても図面どおりには施工できないことはよくあります。天井の高さが低くなってしまっていたり、柱や梁の大きさが大きく変わっていないか。
照明用のブラケットの位置、コンセントの位置、エアコンの室外機置き場の位置など、図面との照合を行います。

変更点があれば、事前に通知がありますが、内覧会のときに始めて知らされるケースや、購入者が気がつかなければそのまま何も知らされずに引き渡されてしまうケースもあります。

実際に動かしてみる

ドアやサッシ、キッチンや洗面台など、動かせるものは全て動かしてみることです。
図面どおりに施工されていても実際には利用できない引き出しなどもあります。
また、ドアやサッシ、網戸などは調整が行われておらず、重かったり、音がしたり、固定しているビスが抜けていたりすることがあるので、ゆっくり動かしてみる、速く動かしてみるなど、数回動かしてみてください。

浴室に窓がある場合には、収納時のハンガーパイプとあたってしまい、窓が開けられないケースもありますので、実際の生活をイメージしながら動かしてみると良いでしょう。

固定状況を確認する

クローゼットの棚やハンバーパイプ、カーテンレール、給気口、トイレのペーパーホルダー、タオルかけなどの固定状況を触って確かめることをお勧めいたします。
グラグラするようであれば、ネジの締めなおしや、下地ボードの不良などもあります。

点検口もチェック

水道が使用できる場合には、実際に水を流してみることも大切です。キッチンや洗面所の下には点検口もありますので、業者さんに頼んで外してもらい、水漏れはしていないかどうか、また、水漏れした跡はないかを確認します。

浴室内の天井にも点検口があります。ここを覗いても、専門的な知識がないとどれが不具合なのかは分かりませんが、電気配線や、天井スラブ(コンクリート)、スタッド(下地材)の状況が見た目にきれいかどうかも丁寧に仕事がされたかどうかの判断基準にもなります。

点検口内にカビが発生していたこともありますので、専門知識がなくても一度覗いてみましょう。

キズや汚れについて

これには個人差がありますが、ものすごく近くで見ないと分からないようなキズなどは、引越しや、生活していく上ですぐについてしまうものです。マンションも人の手によって造られるものなので、多少の誤差やキズはあります。あまり神経質になりすぎずに、少し離れた位置から全体を見渡して、気になるような部分は補修してもらうようにしましょう。
補修するとかえって跡が目立ってしまうケースや職人さんが入ることで新たなキズが出来てしまうこともありますので、よく検討しましょう。

 

内覧会のチェックシート

内覧会でチェックすべき項目とはどんなものか、何をどうみればよいのかなかなかわからないもの。このチェックシートがあれば順番に項目を確認すればOK。各部屋ごと、キッチンや洗面所ならではのチェック項目も網羅されています。

内覧会チェックシート

PDFデータのダウンロードはこちら→内覧会チェックシート

 

再内覧会(確認会)の注意点

内覧会で指摘事項があった場合、手直し工事終了後に再度確認する再内覧会が行われます。
前回指摘事項の補修がされていても、職人さんが入ることによって新たなキズが付いてしまうこともありますので、指摘事項の部分だけではなく、全体的に再度確認することを忘れずに行ってください。

 

内覧会であった不具合事例

床フローリングの傾斜 床フローリングの傾斜
1000分の3の許容範囲を大きく超える床の傾斜(1000分の7)
床の場合はおおむね3mの距離で3/1000以内の規定があります。
ユニットバス点検口内のカビ ユニットバス点検口内のカビ
材料搬入時に雨に濡れ、乾燥させずに設置したためと思われます。
壁の曲がり 壁の曲がり
一見して洗濯パンが曲がって設置されているように見えますが、壁自体が曲がっています。
キッチン下の漏水 キッチン下の漏水
キッチンの点検口から確認すると漏水が確認できました。点検口は小さかったためデジタルカメラで撮影して確認できました。
照明用シーリングの位置間違い 照明用シーリングの位置間違い
リビングの照明取付用シーリングと熱感知器の位置が逆さで尚かつ位置が中心から大きくズレていました。
エアコンスリーブ未設置 エアコンスリーブ未設置
エアコンスリーブキャップをはずすと、躯体にスリーブ(エアコンホースを通す貫通した穴)が空いていませんでした。
ジャンカ(コンクリートの打設不良) ジャンカ(コンクリートの打設不良)
バルコニーサッシの下枠周辺の不具合。セメントと砂利が分離して強度が下ってしまいます。