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中古マンション購入するなら建物だけを見てもダメですよ!

中古マンション購入する際には、ただ、建物(お部屋の内部)だけを見ただけでは不十分です。

建物のチェックポイントはまた別の機会にお話いたしますが、今回はお部屋の内部以外についてのお話です。

 

共用部分がマンションの寿命を決める

マンションの専有部分以外の共用部分(廊下、階段、エントランス、外壁等)は、おおよそ12年に1回の大規模修繕に備えて居住者が毎月修繕積立金を積み立てます。

この修繕積立金は、新築販売時に設定された金額では大規模修繕時に到底まかなえないマンションがほとんどです。

そこで大切になってくるのが「長期修繕計画書」です。

いつ頃いくら位の修繕費用が必要で、積立金徴収、支出の計画をたてたものです。この計画が適切でないと、中古マンション購入後すぐに大規模修繕が行われ、修繕積立金が足りなく、一時金を支払わなければならないこともあります。

長期修繕計画書

 

重要なのは【共用部分】

マンションの建物検査をするポイントとして、新築と中古の大きな違いはなんでしょうか。

「専有部分」については、新築・中古ともに販売者側として商品をより良く見せる為、非常に綺麗に仕上げられています。中古マンションもフルリフォームされているような場合は、表面上「新築」と変わりません。

しかし「共用部分」については、このような工事は行えません。したがって中古マンションの場合、その建物本来の経年劣化や状態を共用部分から確認することができます。

 

販売チラシやインターネットに掲載されている写真のほとんどが「専有部分」のものであるように、購入者の意識はどうしても実際に生活をする「専有部分」に集中しがちです。

しかし、中古マンションにとって共用部分は、重要なチェックポイントなのです。

<共用部分のチェックポイント>

①経年劣化の状態

  • 共用廊下の壁、天井などにクラック(ひび)、エフロ(コンクリートの成分が白く流れ出た跡)、コンクリートの欠け落ちた跡、異常な汚れがないかどうか。
  • 外壁にクラック、タイルやコンクリートの欠け落ちやその補修跡が多いかどうか。
  • 屋上の防水シート等の破れやコンクリートの劣化状況。

共用部分

 

②管理の状態

  • 廊下や階段、エントランスなどの管理状態
  • ゴミ置き場や駐輪場が散乱していないかどうか
  • 掲示板が有効に活用されているかどうか

 

③その他

  • 管理人室等に竣工図書が保管されているかどうか

劣化の程度に関する判断は一般の方には困難な点もありますが、管理の状態に関しては確認できます。

竣工図書

適切な管理が行えているマンションは十分な住民コミュニティーが形成されており、今後の運営や大規模修繕も適切に進められていくでしょう。既に形成されているコミュニティーを含め検討できることが新築にはないメリットでもあるのです。

検討される際は、是非「共用部分」も含めチェックしてみて下さい。

 

マンションみらいネットに登録されているか?

マンションみらいネット というマンションの修繕履歴や長期修繕の更新、調査・診断の有無や保管書類の詳細等を公開しています。任意登録のため全てのマンションが登録しているわけではありませんが、購入予定のマンションが登録していれば、大変参考になります。

また、国土交通省では長期修繕計画ガイドラインによって標準様式 が作成されました。管理組合が長期修繕計画の理解や比較検討を容易にするためや標準的な推定修繕工事項目が記載されています。

マンションは管理が大事!と言われますので、参考にしてください。

 

参考不動産調査のプロが解説する中古マンション購入の注意点【保存版】

参考共用部分もチェックする中古マンションインスペクション

 

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